DAYS_

Koichi Futatsumata

自転車のフロント

仕事話ばかりで退屈と思ってる方も多いと聞いたので、久々の趣味話。これはこれで退屈と言われそうですが敢えて。今回は、乗るのは稀だけどもう20年は好きでいろいろ試してきた自転車のこと。難しいところは福岡の某自転車屋のご主人Fさんと人生について語らいつつ色々教わりながらも、基本はずっと自分で組んでます。自転車はその国や乗る目的やシーン、パーツの在り方、様々な見方やカルチャーがあってほんと奥深いと思います。そして、人力を最大限の推進力へ変換することの出来る優れた乗り物なんです。そういういろんな事が重なってつくづく魅力的な道具だと。
IMG_0040トップはアルミフレームのパイオニアだったALANのパスハンター。今はシクロクロスとも言いますかね。イタリアンフレームですけど信頼のシマノ7700系DURAコンポです。ブレーキだけ好みでMAFAC、レバーがかなり立ち上がってることで楽しようとしていることが分かります。Wレバーはヘッドパーツに組み込むタイプの珍しい古いシマノ、これも山道では楽ということで。ボトルもハンドルに付くタイプの古いTA製でこれも楽に手が伸びる。ハンドルの曲がりも深いから様々なポジションが楽にとれる。全体的に楽したいフロントまわり。
IMG_0047次はCINELLIのクロモリロードALTAIN。コロンバスのアルテインチューブを使ったラグレスモデル。溶接きれい。ここはイタリアンフレームらしくカンパコンポです。でも近年のカーボン構成が嫌なので敢えて少し前のアルミ製コーラスをメインに組んでます。この年代くらいまでのチネリは精悍でキレキレでした、今はファッション化してるので興味を持てませんが、職人の魂を感じるCINELLIにどれほど憧れたものか。20代前半で知ったスーパーコルサの衝撃は今でも忘れられません。見てのとおりWレバーでの変速にしているので、ブレーキレバーはわざわざコーラスのエルゴシステム(変速レバー)の機械部分を取り去ってシンプルなブレーキレバー化。もうこの頃から単なるブレーキレバーといえばレコードのカーボン製しか存在しなかったので、自分でもここまでやるか…と思いながら面倒な分解作業をしてたのを思い出します。
IMG_0051三番手はTOEIスポルティフ。10年近く前に初めてフレームをフルオーダーした思い出のフレーム。これも信頼のシマノ7700系DURAで固めてます。スポルティフとはロード並みに早く走れて服が汚れないよう泥除け付いてバッグ類まで装着出来て…という贅沢なツーリング車。それだけパーツ類がたくさん付くってことはそれだけ綺麗な自転車にするにはボルト一本まで細かな配慮やデザイン性が問われるわけで、欲張りな自転車です。それとTOEIのラグ溶接まわりの美しさといったら、以前デローザのプリマトやコルナゴのマスターなど名車と言われるクロモリフレームにもいろいろ乗ってみましたが、精度の素晴らしさではぜんぜんこのTOEIには及びません。まさに日本が誇る職人技、TOEIオリジナルのステムも完璧です。オーダー時にホイールベースを少し長くしてフォークの反りを大きくしたことで、しなやかなクロモリ特有の乗り心地が存分に楽しめます。これぞ一生物の道具。今は人気あり過ぎてオーダーは2年待ちだそうです…

次は、リアか、真ん中あたりで語ってみます。

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