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Mitsutoshi&Tomoko Takesue

2020年のご挨拶 &more 日田!

こんにちは、organの朋子です。たいへん遅ればせながらの新年あけましておめでとうございます。いったい何時ぶりの投稿なのか?ひらきなおりのご挨拶、ご勘弁ください。
せっかくなので縁起の良さそうな景色を添えてアップしたいなぁ、しかも”九州らしい”やつを。と、携帯電話の過去写真をチェックしてみたら、これがなかなか無い。あるのは日々の愛犬の顔(しかも、どれもほぼ同じ)と、飲んだ酒の記録ばかり(酒飲みです。なんでも飲みます)。
代わり映えしない日常生活が手に取るように分かる写真記録で、とほほ。まぁ、それもそんなに嫌じゃない。と、これまたひらきなおる。いやいや、とにかく少しでも見栄えする写真を!と探してみたら、ありました、晴天ピーカンで撮れた清々しい風景”日田と小鹿田”。昨年11月頃の写真です。
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IMG-2091 日田にある映画館、日田シネマテーク・リベルテにライブを聴きに行きそのまま日田温泉に宿泊する、というショートトリップをした時のもの。日田の温泉街は大きな三隈川のほとりにあるので、泊まった宿から見下ろす川の水面に映る対岸の景色がとても綺麗。眺めるうちに”水鏡”という言葉を思い出しました。”朝風呂→ゆっくり朝食→川のほとりを散歩→そば饅頭の買い食い&食べ比べ”という自分なりの温泉街フルコースを堪能し、お次は急遽行くことに決めた小鹿田へ移動です。
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焼き物の里・小鹿田に初めて訪れたのはずいぶん以前の事。organをはじめてすぐの頃に”柳宗悦の民藝運動”というキーワードに出会い、それと縁の深い「小鹿田焼き」に興味を持ったのがはじまりです。そして、イギリスの陶芸家バーナード・リーチもここ小鹿田に興味を持ち滞在し作陶した、と知ってしまい、これははもう行くしかない!と訪れたのでした。
山の谷間にある清流と唐臼の音が鳴り響く集落で、一子相伝によって受け継がれる10軒ほどの窯元が共同で登り窯を利用しつつ(※現在はそれぞれの窯もある) “焼き物”を生業に成り立つという稀有な空間に、ノックアウトされたのは言うまでもありません。
それ以来、県外や海外から来る友人知人を案内する(したい!)という名目で、しばしば小鹿田へ日帰りドライブするようになったのです。
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今回は本当に久しぶりの訪問。まず驚いたのは「小鹿田焼陶芸館」と呼ばれる記念館が建て変わり綺麗になっていた事。以前のそれはやや放置されたも同然のユルいスペースだったのですが、現在の展示室では古い大モノ作品から現代のものまでが整頓・展示され、ドキュメンタリー動画も流れる充実の内容に様変わりしていました。小鹿田焼の特徴である「飛び鉋」や「打ち刷毛目」といった技法の解説や、バーナード・リーチ作の大皿も健在で、風土に似合うおおらかな器たちの素朴な色や、かたちの良さに改めて惚れ直しました。
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さて、そんな陶芸館をあとにし、作業中の窯元を回ってみると、時期的には民陶祭が終わったばかりで販売所は品薄状態(ちょっと残念)。窯入れ前でズラリと天日干しされる器たちに出迎えられました。(そんな中からも握りやすい片口や、使い易そうでオブジェにもなるすっきり綺麗なすり鉢などをピックアップして店に持ち帰っていますので、店に見に来てくださいね。)

季節と地域柄でしょうか?美味しそうな椎茸も天日干しの真っ最中でした。無駄な音も無くひんやりした空気が気持よく、目の前にはとても良い風景。
2017年に九州北部豪雨で被災した小鹿田ですが、ひたむきに淡々と作陶し続け、この風景を守り続ける陶工たちにただただ尊敬の念を強く感じたショートトリップなのでした。
福岡市内から日帰りも可能な2時間弱のドライブコースをお探しなら、日田っていいです。可能なら泊まるも良し。ランチにうってつけの場所も小鹿田の女将に耳打ちしてもらいました。聞きたいですか?organに遊びにきてください、私が、こっそり色々耳打ちいたします。
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