CENTRAL_

僕はスケーターです。中学生でスケートボードに出会ってから高校生の頃がっちりはまりました。特に好きだったのはPlan-Bというチームで活躍していたプロライダーのMatt Hensley。今はミュージシャンとしても活躍してます。その頃ドクターマーチンをはいてスケートしていた彼に憧れて早速買いましたもん。3ホールのマーチンは今泉にあった”Dice&Dice”にてcentralメンバーの泉さんから接客してもらった気がします。そのマーチンをはいてヘンズリーの真似して滑ったら早速こけましたね〜がっつりと。プロは違うんですプロは。

東京オリンピックにスケートボードが競技として選ばれました。とても素晴らしいことです。僕らがストリートで滑っていた頃には考えも出来なかった。遂にスポーツとして世界中に認知されてきた証拠でしょう。ところで僕らが好きだったスタイルのあるスケーターというのもいまして。彼らから学んだ事は音楽やファッションの他に「悪い事」も多く含まれていました。僕らにとってはそこに「cool」な何かがあったんだと思います。スケートの滑り方ひとつ、そこに生き様も感じさせてくれるそんなスケーターに憧れていました。今もそうかも知れません。

去る2016年10月12日にプロスケートボーダーであるDylan Reiderが28歳という若さで亡くなりました。白血病だったそうです。僕がちょうど地元の佐世保で撮影をしていた日です。FUJITOの2017春夏コレクションの撮影をカメラマン水谷太郎氏、スタイリスト宇佐美洋平氏、エディター鍵山寛氏が東京から来て、ヘアも佐世保出身のツトム、そしてモデルは地元のハーフの子達（ほぼスケーター）を集めてのシューティング。僕自身のルーツである佐世保でしか撮れない画を撮る為に集まった仲間に感謝しながらの撮影でした。Dylan Reiderはスケートボード界の新時代を感じさせてくれる１人でした。モデルでスケーターという肩書きもご機嫌ですがその滑りもスタイリッシュで大好きでした。ルックスよくてスケボーうまかったらあとなんも要らんやん…マジで最強でしょ。




ね、全て揃っているでしょ。

そのニュースを宇佐美君から4ヶ町アーケードのスタバで聞いた時は膝からがっくり、時間が止まったような気がしました。今でも僕はスケーターです。月に一度の多田君主宰”over35″にもなかなか顔出せてなかけどいつまでも滑っていたい。道ばたでちょっと良い感じのベンチを見つけてはにやりとしながら妄想する、普段とは違った視点で見る事が僕らの楽しみのひとつでもあります。そんなストリートで育った僕たちには今の”ストリート”という言葉の使われ方も少し違和感があったりして、特に”ストリートファッション”とかちゃんと説明出来そうにありません。

ちょっとなごうなったすねすんません。僕の好きなスケーターはオリンピックにはやっぱり出そうにないなあとか思いながら何が自分にとって一番「かっこいい」のか少し考えてみるそんな秋もいいかもしれません。

https://vimeo.com/189409528

※”FUJITO x Beauty & Youth Exclusive Collection” の為に作ったコレクションの映像です。
FUJITO x Beauty & Youth UNITED ARROWS Exclusive Collection
Videographer : Koji Michizoe (DazzleWorks)
Music : Kenji Kakizawa
Director : Go Fujito
Styling : WISTERIA Co.,Ltd.
Support : Ken Kusanagi (WISTERIA Co.,Ltd.)
Special Thanks : Spot Frame Works, ID KOUBOU, WANTS