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制服デザイン:九州文化学園小中一貫校
April 21, 2019 /
地元である佐世保に初の私立小中一貫校が出来、その生徒達の為の制服デザイン依頼がきました。僕の小学校時代は制服は無くそれこそ好きな洋服を着ていってた。ケミカルウォッシュのジーパンの膝を自分で破って履いていったのも懐かしい思い出だったりする。中学校、高校と真っ黒な詰め襟という純然たる学生服を楽しんだ自分からするとデザインの要素がはいった制服というものが初めは想像つかなかった。今回は建築デザインを担当された神奈川県厚木のKIDS DESIGN LABO.(KDL)からの依頼がまわり回って僕の所にやって来た。KDLと学園に制服の生産側そして僕らデザイン担当が集まって幾度も会議を重ねてプレゼンテーションまでこぎ着けたのが、去年の秋頃だった。とてもタイトなスケジュールの中皆さんの協力で全ての条件が奇跡的に揃い、この4月にめでたく入学式をむかえる事が出来ました。KDLのデザインによる完成した学園はぼくらが想像していたよりも遥かに軽快で明るい。
理科室
階段の下にボルダリングスペース
家庭科室
図書室
職員室も解放的
そして小さな机が並ぶ教室
こんな環境で友と出会い、勉学に励む事の出来る生徒達がうらやましくなるそんな空間でした。
その生徒達が毎日着用してくれる制服がこちら。
中学生の教室にて
ランドセルはバックパックに。(小学生はイエロー、中学生はグレイ)同じく佐世保出身であるSTANDARD SUPPLY の藤本さんにお願いしてこの学園の為にデザインして頂きました。
基地の街である佐世保がもつ、独特なアメリカとの距離感をトラディショナルなアイビースタイルで表現しました。基調として紺のブレザーにチノパンをイメージしたベージュのボトムスです。小学生は軽快なショートパンツにライン入りソックス、中学生はロングパンツと成長の変化にもあわせていけるように配慮しました。その他にも多くの思いを詰め込んだ制服が出来上がりました。関わって頂いた皆さん本当にありがとうございました。入学式に来賓で呼んで頂いたので出席して、もちろん泣いてきました。ファッションの要素が一番少ないであろう学校という場で、デザイナーとして何が出来るかをまっすぐに考えることが出来た良い機会でした。制約が多ければ多い程に気持ちが燃えますね。